『ピーカーブー』プレイ記録&感想(2)

GMとプレイヤーの感想。

  • フェイズ、サイクル、未行動or行動済みの管理がよくできている

全てのシーンにボードゲームのような手番制のあることが、GMにもPLにもプレイしやすいと感じられました。GMは積極参加していない人に行動を促せますし、PLは解決の時間切れまでにあとどのくらい行動がとれるかが把握できます。(「今から約束の夜中までに2サイクルあるから、Aさんは続けて休息、BさんとCさんは『お買い物』で掘り出し物探し。1サイクル目で買い物ができた場合は2サイクル目は2人とも休息」。)
あと可能性としてマルチテーブルセッションに向いているシステムかもしれません。各卓での経過時間のすりあわせが簡単にできるので。

  • スキル判定が結構シビア

スプーキーの「お助け力」で行為判定に修正を得られるとはいえ、特技の分布が偏ると肝心なシーンでかなりシビアな判定を行う羽目になります。
キャラ作成時にプレイヤーへも注意したのですが、イノセントの特技は表の中に散らばるようにとった方がよいようです。
さらに細かく指定するならば最初に自由にとれる2つの特技は、表の中央の2列のどちらかの4と10の行を選択しておくのが無難です。(得手不得手のはっきりとしたキャラを作るなら中央2列から1列はずれてもよいかも。)
つまりどの判定も成功の射程内から離れすぎないようにして、最低限の成功率は確保しておいた方がよいということ。

さらに、このゲームではイベントでの行為判定に失敗すると「眠気」がたまることが多いのですが、逆に回復するイベントはあまりありません。
ダイスの目がやや偏ったせいもあるのですが、今回、イノセントPCの1人が見事に負ののスパイラルに陥っていました。イベントでの行為判定に失敗して「眠気ポイント」がたまり、その眠気のによる判定修正もあってさらに行為判定に失敗してポイントが貯まるといった具合。そのおかげでこのPCは中盤から後半にかけてのフェイズのほとんどはパスして眠気回復につとめていました。

1日4フェイズある中の1つ「学校フェイズ」では、たいてい学校イベント表の結果として特技チェックが必要となるので、PCのポイントの貯まり具合によっては親(GM)からの救済ということで学校を休ませるべきでした。

  • イノセントとスプーキーのルール部分での関わりが薄い

上に書いたようにイノセントPCの1人が後半にフェイズを連続パスしたため、その相棒のスプーキーはその間単独で調査をしていました。それでもルール的に単独行動に不都合が特になかったいことに違和感を感じたみたいです。
キャラメイクの際に振る「出会い表」で一緒にいる設定はつくものの、一緒の場所にいるメリットや離れていることによるデメリットが大きいものでないならば、調査がメインとなるこのゲームでは別行動をとる方がよい選択になってなっていると考えたみたいです。
成長すると獲得できる「同調契約(イノセントと眠気とスプーキーの魔力を同期できる)」が有効距離ありで常時はたらいているくらいが互いの繋がりを感じられてよいかもしれません。

  • 細かいこと
    • 「学校イベント表」と「オバケ屋敷イベント表」は2d6でなくd66で欲しかった。キャンペーンにするとすぐに使い切りそう。
    • GM「えっとその出目だとスプーキーの衣装の特徴は『○○な人と交渉する際に+2ボーナス』です。」

   PL「今回、シナリオにそういう人でてくる?」
   GM「そもそもほとんどの人にはスプーキーが見えません。」
   PL「がーん。」

    • Q:『実体化』の魔法を使っている時でもスプーキーは魔法やお助け力を使えるのか?
  • 参考になりそうな作品メモ

次回以降のシナリオ作成のための覚え書き

    • 『光車よ回れ!』、『オレンジ党』シリーズ

  児童冒険ファンタジーの金字塔。イベントやシチュエーションの描写の参考に。

光車よ、まわれ! (ピュアフル文庫)

光車よ、まわれ! (ピュアフル文庫)

オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)

オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)

  あまりに有名な作品。人間の子供がどんな経緯で妖怪の事件に巻き込まれるかという部分と、妖怪がその特殊能力をどう使って人間に干渉するかという部分のネタの宝庫。現在放映中の第5シリーズより、人間の子供がレギュラー化している第4シリーズ(1996)や第3シリーズ(1985)の方が参考にしやすいです。

    • 『地獄先生ぬーべー』

  週刊少年ジャンプで連載されていた漫画。アニメもあり。小学生が妖怪の事件に巻き込まれるというのは上の『ゲゲゲの鬼太郎』と同じですが、当事者の小学生が事件に巻き込まれたことを最初は隠そうとする展開が多いためシナリオの導入時のシチュエーションの参考になります。

    • 『ごきんじょ冒険隊』(SFC)

   SFCRPG。主人公は幼稚園児。月曜から金曜は幼稚園でスキルを伸ばし、週末はご近所を冒険して不思議な事件を解決していく。そして町の異変の大元に近づいていくという展開。行動がフェイズ分けされているところや、全体の雰囲気が『ピーカーブー』とはかなり通じるところがあります。話をつないでキャンペーンにしていく際に参考になるかも。
Wikipedia:ごきんじょ冒険隊

ごきんじょ冒険隊

ごきんじょ冒険隊